インクルーシブ公園の整備を土木部長に要望

5月4日、医療的ケアを必要とする子どもの親の会「かけはしねっと」の皆さまから、インクルーシブ公園について要望をいただきました。

ユニバーサルデザインによる遊び場づくり、障害の有無などにかかわらずすべての子どもがさまざまな友達と共に遊び、学べる公園整備は大事な視点だと思います。
さらに、5月21日、「かけはしねっと」との皆さまと、県土木部長に、インクルーシブ公園整備の要望を行いました。
これまで、障害があるから、車いすだからと子どもの公園遊びをあきらめてきました。
でも小さいころからシーツブランコもハンモックの揺れも大好き。ほんとのブランコだってきっと好きなはず。
そんな遊びの機会はみんなに等しくあってほしいと思います。
障害があってもなくても、誰にでも開かれた、遊び、過ごすことのできる公園。
こんな公園をいばらきに作りたいと思います。

【インクルーシブ公園とは】

インクルーシブとは、日本語で「包み込むような、包摂的な」という意味。英語で「除外(Exclude)」の対義語である「Include(含める)」が語源で、誰も排除しない社会を目指す考え方です。すべての人を社会を構成する一人とする「インクルーシブ社会」や、障害の有無にかかわりなくニーズに合った適切な教育的を、地域の通常学級で学ぶことができる「インクルーシブ教育」という言葉も使われるようになってきました。
「インクルーシブ公園」とは、障害の有無にかかわらず、子どもだちがみんなで一緒に遊べるように設計された公園のことです。
みんなが一緒に楽しめるよう、インクルーシブ公園は次のような要素を持っています。
1. 公平にアクセスでき、自立して遊びに参加できる(アクセシビリティ)
2. 自分の好きな遊びを見つけられる(選択肢)
3. 遊びを通し相互理解が深まる(インクルージョン)
4. 危険にさらされることなくのびのびと遊べる(安心・安全)
5. ワクワクしながら自らの世界を大きく広げられる(楽しさ)
例えば、敷地内に段差がなく車いすやベビーカーが移動しやすかったり、遊具の高さを抑えることで体が不自由な子でもケガの心配がないなど。一般的な公園で遊びづらい子どもへの配慮が施されているのが特徴です。障害のある子やない子、それぞれ違う能力を持った子どもたちが同じ遊具を共有して遊ぶことで、公園が遊び場であり成長し合える場となります。

欧米ではインクルーシブな公園づくりが広がっていますが、日本ではまだまだ事例は多くはありません。
2020年3月に国内初のインクルーシブ公園が、東京都世田谷区に誕生しました。2021年4月現在、関東に3つのインクルーシブ公園がオープンしています。

東京都世田谷区「都立砧公園 みんなの広場」
砧公園にできた、日本初のインクルーシブ公園。敷地内にはファミリーパーク、スポーツ施設世田谷美術館など多彩な施設があり、「みんなの広場」はその一角に誕生しました。広場の遊具周りにはゴムチップ舗装がされ、全体を柵で覆うことで急な飛び出しによる衝突が起こらないよう配慮されています。
遊具のブランコは、一般的なタイプから皿形、イス型の3種類を用意。体を支える力が弱い子でも楽しむことができます。立体遊具は緩やかなスロープで構成され、てっぺんの滑り台は車いすからも移りやすいように高さが調整されています。
また互いに回したり回してもらったりして楽しめる回転遊具も設置されています。
多様性のある遊具で、子どもたちが思い思いに遊ぶことができる広場になっています。
(写真は、砧公園みんなの広場「みらい号」です。車いすや歩行器で乗船しやすいようスロープがあります。滑り台は幅が広いのでお友達と一緒に滑れます)

東京都豊島区「としまキッズパーク」
2020年9月、「としまみどりの防災公園」の隣地にオープンした「としまキッズパーク」。敷車イスに乗ったまま遊べる箱型の砂場や、2人で乗れるベンチ型のブランコなど、親子でも楽しめる遊具が整備されています。

神奈川県藤沢市「秋葉台公園」
神奈川・湘南の「秋葉台公園」には、障害の有無にかかわらず誰もが遊べる「インクルーシブ遊具」4台が、今年3月に整備されました。
車イスでも登れるスロープの付いた複合滑り台や、スロープのついたスライド式遊具、ハーネスで体を固定できるブランコなど設置されました。
藤沢市は、今後も段階的に整備を進め、誰もが一緒に楽しめる進化型の広場を目指していく計画です。

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